Razer Orbweaver Chroma(左手デバイス)を長期間FF14で使ってみたレビュー その2

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その1に続いて、こちらの記事ではRazerの左手デバイス(キーボード)を初代Orbweaverから3代使ってみての感想をOrbweaverと Tartarusの違いを交えながら記載していきたいと思います。

その1は↓こちらです。

OrbweaverとTartarusの違い

スクロールホイールの存在

最新バージョンのTartarusV2は、人差し指の位置にスクロールホイールが搭載されています。主にクリエイター用途の方向けに実装されたようですが、ゲーム向けとしてはこの位置は普通のキーが好ましいので通常キーに変更したゲーム向けEdtionも販売してほしい所です。

キースイッチ(感触と打鍵音)

個人的に最大の違いはここだと思っています。Orbweaverはメカニカルスイッチ、Tartarusはメンブレンスイッチです。メカニカルスイッチはクリック感のある打鍵感とはっきりとした打鍵音があるのが特色で、対してメンブレンはふわっとした感触と静かな打鍵音が特徴です。

ただし、 Tartarus V2は「メカ・メンブレン」を謳っており、メンブレンにメカニカルキー的な機構を追加してあるため多少クリック感のある感触が売り、かつ打鍵音もするようになっています。店頭で実機を触ってきたのですが、「メカニカルとメンブレンの中間よりどちらかというとメカニカル寄り」な感触と音でした。

自分はキーボードのスイッチ形式については「パンタグラフ派」 (Think Pad最高!) なので、メカニカル/メンブレンどちらの派閥でもないのですが、確かにOrbweaverの打鍵感はメカニカルスイッチ特有の気持ちよさがあり、これを愛する人がいるのもうなずける一方で気になるのは 「打鍵音」です。

メカニカルスイッチのゲーミングキーボードを使用している方ならわかると思いますが、まさにそれと同じレベルの打鍵音がします。

自分は初代Orbweaverでこの打鍵音が気になっていたたため、壊れて買い替える際には初代Tartarusを選択しました。

ポジション調整

Orbweaverはパームレストの位置、手のひらを乗せる部分の角度、右スティックの位置を変更できますが、Tartarus V2 はパームレストの位置を大雑把に2段階から選べるのみです。ここはまあ価格差なりですね。

ソフトウエア

ここは最新世代の「Orbweaver Chroma」と 「Tartarus V2」の比較で記載します。

Orbweaver Chroma のSynapseのバージョンは2、 Tartarus V2 のSynapseは3です。

普通新しい方がいいやろ…と思ってしまうと思いますが、Synapse3は発売から1年半以上経った今でも「ベータ版」の冠が取れない上、時折特定のキーが(押してないのに)入力されっぱなしになるというバグが結構な確率で発生するそうです。

今後のバージョンアップで直る可能性がありますが、自分が直接聞けた範囲では少なくともゲーム内の知り合いで2019年の4月頃購入した人がこの症状が発生してお蔵入りしたと言っていました。

もし、零式や絶の初クリア寸前でこんな症状起きたら気絶しそうですよね…

ということで、初代Tartarusが壊れた際、そのまま打鍵音が静かなものが欲しかったので Tartarus V2 に買い替えたかったのですが、このSynapse3問題とスクロールホイールが原因でOrbweaver Chroma に買い替える事にしました。

Synapse2はこれまで自分のPCで何の問題もなく稼働してきたのでこれが一番重要かなと。

この際Synapse2で動く初代 Tartarusを再販してくださいRazerさん (切実)

脱線

完全に脱線しますが、初代Tartarusはキーの段数が1つ少なく3段なのですが、前の記事で書いた通り、どうせ一度に4段は手が届かないので3段で十分なのです。

耐久性

右スティックがアキレス腱

既に書いた通り、Orbweaver系統の左手デバイスとしては 現在 3台目を使用しているのですが、先代の2台はいずれも右スティックの反応が悪くなる現象で引退しました。

新生FF14が稼働して約6年ですが、自分は2年ほど休止していた期間があるので実質2年弱で1台を消費しているペースです。移動で使用しているとは言え、FF14プレイ中は常に動き回っているわけではありませんし、バンバン強い力で連打しているわけではないのでキーボード部分より負荷は低いと思うのですが、スティックに使用しているスイッチの耐久性か取り付け部分の物理的強度が低いのではないかと思います。

(今使用しているOrbweaver Chroma(使用1年3ヶ月)が壊れたらまた記事を更新します)

キーボード部分の塗装が剥げる

これは、初代OrbweaverおよびTartarus では発生せず、現在使用している Orbweaver  Chromaだけで起きた現象ですが、角度的に爪が当たりやすい最前列(手前側)のキーの塗装が剥げました。

まあ、実害はないのであまり気にしていないのですが、自分は光るのにこだわらないので耐久性のある塗装に戻していただきたい所です。

FF14用として購入するなら

上に書いた通り Tartarus V2は不具合の懸念があるので、 現時点では Orbweaver Chromaの方が安全だと思います。

もしメカニカルキーの感触や打鍵音が好きな方は何も迷うことなく Orbweaver でよいと思います。

難しいのは自分のように少しでも打鍵音が静かなモデルが欲しかったり、 Orbweaver Chromaと Tartarus V2の消して小さいとは言えない価格差が気になる方ですね。

不具合については発症しない人(環境)もあるということと、今後のSynapse3のアップデートで解消することに期待して買うのもアリかもしれません。

まとめ

最後の方はなんか不満ぽくなってしまいましたが、FF14においては通常のキーボードでのプレイに比べて圧倒的な優位性があり、特に動きながらのスキルが打ちやすいことで、ギミック回避時などに攻撃の手が止まってしまう人にはかなりの効果があると思います。

 

Active率

具体的にはlogsの与ダメージタブで 「Active」欄に表示されている数値が同ジョブの他の人と比べて低い場合、攻撃の手が止まってしまっている時間が長いことを示しています。

※ボスが殴れない時間の長さに応じて数値は下がるので、同じコンテンツで比較してください

(スキル回しに問題がない前提で)Active率はかなりストレートにDPSに反映され、DPSが低い人はほぼ間違いなくスキル回しがおかしいか手が止まっているかのどちらかなので、DPS向上でお悩みの方は一度セルフチェックしてみることをお勧めします

ゆるふわライト勢が何を言う

上記の通り、零式や絶で少しでもクリア率やDPSを上げたいなら導入して損はないと思いますし、別にエンドコンテンツでなくとも圧倒的な快適度の向上が見込めるので、2年に一台壊れる消耗品としても納得できるかなあと思っています。

逆に言うとそのあまりの快適性のために一度使ってしまうともう普通のキーボードでのプレイには戻れないであろうという強烈なデメリットもあります(笑)

 

通常のキーボードやゲームパッドとの併用について

今更思い出しましたが、当然普通のキーボードとの併用は可能です。同時に接続していても双方が衝突することなくそれぞれ使用できますのでチャットは普通のキーボードで行えます。

また、ゲームパッドとも併用可能です (筆者はPS4用のDualShock4を釣りに使用しています)

 

そういう意味でもロジクールのG13は廃版のまま後継機が発売されない状況が続き、HORIの新左手デバイスも「受注生産」という将来の継続供給に不安の残る状況下ではRazerが唯一の希望といっても過言ではないので、どうか左手デバイスの灯を絶やさず生産を続けてほしいものです。

2019.10.24追記 突然RazerからTartarusの新製品が発表されました。

その名も「Razer Tartarus Pro

Tartarus の筐体はそのままにキースイッチを「アナログオプティカルスイッチ」に変更したバージョンのようです。このスイッチはソフトウエア制御でアクチュエーションポイント(キーを押したと判定される深さ)を変更することが出来るほか、アナログ入力的に使うこともできるようです。ということはWASDキーに移動を割り当ててアナログ移動もできるのかもしれません。が、そうするとこのデバイスの意味が薄くなるので微妙でしょうか。(明記されていませんが親指部分の十字キーはV2と同じデジタルと推測されます)

正直FF14では あまり V2との差異が生かせない気もしますが、「Mercury White」というこれまでOrbweaver系列にはなかったホワイト色が設定されており、こちらの魅力はプライスレス!という方は確実にいると思います。

 

2020.04.07 どうもアマゾンではchromaの在庫がなくなったようです。とうとう終売でしょうか?

Bitly
Bitly
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2019.12.06  もう一つの依存性デバイスである「フットペダル」のレビューも作成したので、キー(ボタン)数不足でお悩みなどを抱えた方はよろしければこちらもご覧ください。

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